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指圧法の要領#1

指圧のポイント

この写真の本の中で指圧の要領が書かれている。
これは普遍的なものなので書き出してみたい。
何事にも要領がある。要領を得ると否(いな)とは結果に於(お)いて大いなる相違を来す。

 

指圧療法にもいろいろの要領があるが、茲(ここ)に於(お)い特に注意すべき指圧手技中指頭法について述べることにする。
指頭法即ち指圧法は、単に指頭で指圧を加えさへすればよいと云うものではない。初心者の陥り易い悪癖を挙げて其の要領を説明しやう。

 

押方強過癖、押方弱過癖。指圧を加える圧力は強すぎても弱すぎても宜しくない。指圧の圧力は被押者が少し痛いけれども非常に気持ちがよいとう、即ち快痛を感ずる程度の圧力で押圧するのが最も適当である。それには被押者の顔色や表情を観察するのも一方法であるが、聞いてみるのが一番早分かりがする。一個所其圧力の程度を尋ねれば、他は一々聞かなくても直ちに適当の圧力を知ることができるものである。

 

終わり急押圧癖。これは一回の指圧を終わりて将に手指を離さんとするときに一段強い急圧を加えて次に手指を離すのである。こうしたやり方は、被押者に不快を与えるだけで効果はない。

 

指紋部押圧癖。指圧法に於いては勿論、部位により指紋部を使用するが、何れの部位も皆そうではない。。強めに押さんとする場合、殊に脊部は、指の突端、換言すれば爪先の部位で圧を加えるのである。此の方が術者の疲労を来すことか少ない。指紋部を使用するのと、爪先の部位を使用するのとでは、其疲労の程度では三倍位の違いがある様に思われる。


指圧法の要領#2

指頭移動癖

之は指頭を当てて圧を加える際、指頭が指頭部位の一点を離れてズレル癖である。
この悪癖ある人は尠くない。これでは高架が挙がらぬから注意すべきである。

 

定時間不押圧癖

之は指圧してゐる時間が早過ぎたり長過ぎたりする癖である。然し長すぎたのはまだ良いが、短すぎたのは効果がない。指圧法の時間は、脊部に於いては一回約五秒間其他の部位は一回三秒間を適度とする。脊部は一回五秒間位しないと徹底しない。徹底しないと効果がそれだけ減退する。特に注意していただきたい。

 

不停止押圧癖

此の癖に属する主なるものは、指頭を当て次第に即ち時間が刻々経過するに従って、圧力が漸次、快痛を感ずる程度を通り越して、さらに単に痛みのみを感ずる程度迄圧力が加わり行き、次の瞬間より次第次第に力抜けていく仕方である。之は被押者に苦痛を与える。

指圧法の要領#3

正しき指圧の方法

以上幾つかの悪癖を列挙したが、然らば如何に行ふのが最も正しくて効果がある方法かを云へば、指圧部位に指頭部位により爪先部(又は指紋部)をサット當てる。

 

グット力強く當てるのではない。軽くサット當てるのである。そして當てた間一髪の次の瞬間には被押者が快痛を感ずる程度の圧力にならなければならない。而してその圧力は其の儘即ち同一圧力を三秒なり五秒なり保持して(之が指圧法の生命)其次の瞬間に指頭をサット離すのである。

 

ただし腹部のみは大体に於いて、漸次に力を加へて、漸次に力を緩めた方が宜しい。
最後に申し上げたい事は、初心者はよく手指のみに力を入れるが、之では疲労し易い。
腕を伸ばして術者の上体の重みを利用して、之を指先に掛けて行ふべきである。

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