昔からつづけられている療法の一つに蛭(ヒル) 治療(蜞鍼)と呼ばれるものがあります。
蛭はいまも昔も治療に使われています。
最近話題になったのは、指などの手術の後でうっ血予防で積極的に使われています。

吸血による治療法は、世界中に見られます。
エジプトでは、ファラオの壁画(纪元前1500年)に蛭(ヒル)治療が描かれています。
蛭(ひる)治療は簡単な炎症状態、精神障害、痔などのほとんど全ての病気について、ヒルの血流を処方した時代もあったようです。

中国では『神農本草経』に記載があり、インドのアーユルヴェーダ等でも使用されています。
ヨーロッパは、以前より瀉血療法と呼ばれる、動脈を切って血液を体内から出す療法が盛んでした。
そういうこともあって似たような血を抜く療法にひるが使われたのかもしれません。瀉血療法は、血を出しすぎて死亡する例も多かったと聞きます。

蛭療法は、ヨーロッパでは19世紀はじめにはピークになり多くの人々が大量の蛭を集めてしまい、結果的に絶滅の危機に瀕した種になったそうです。
その結果、ヨーロッパとアメリカでは、蛭を養殖する方法が開発され、養殖が盛んになりました。
今でも天然の蛭は、規制が厳しくワシントン条約で規制されているものもあります。
1981年には、アメリカの生物学者が蛭育種の開発と薬用蛭研究の基盤が確立されたそうです。

この蛭はどこで手に入れるのでしょう。
山蛭を取りに山に行くわけにはいきません。
感染を起こさないようにコントロールされて育てられた蛭がほしいのです。

医療用ヒル(medical leeches)専門店があります。
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蛭療法は外科および再建手術、血管疾患、関節炎、片頭痛を含む多くの医療分野において使われています。
蛭に吸われると溶血作用が強く10時間くらいは、ダラダラと血液が滲んできて止まることがありません。

ナポレオンが自身の痔の治療で蛭を使ったのは知られています。
ただうっ血は改善するでしょうが、ダラダラと肛門から血が止まらないのは、ちょっとうっとうしいと思うのでした。

なので蛭治療をしてはいけないタイプがあります。
子供や妊婦さんは、専門家に要確認です。

日本では、三稜鍼(さんりょうしん)と呼ばれる専門のハリで微量の血液をとる刺絡療法があります。
ちょっと痛みがある場合があるので蛭療法は、痛みもなく生理的に嫌でなければ痛みがないぶんメリットとなります。
liveleechjapanの後藤社長さんは数人集まれは゛蛭付き講座を開催してくれるそうです。

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医療筌蹄 下巻
Rieder, Hermann, 1858-1932,入沢, 達吉, 1865-1938,ヘルマン・リーデル 著,入沢達吉 等訳

グローバル状況下の民族医療における知識の新たな位置付け
ヤマビルの化学分析
インドにおける民俗医療の諸相–ケーララの部族医療を中心として

民族医療の知的潜在力 ――持続型生存基盤パラダイムのための一考察